18:30
ジョン・プロクター : 堤真一
エリザベス・プロクター : 松雪泰子
アビゲイル・ウィリアムズ : 黒木華
ジョン・ヘイル牧師 : 溝端淳平
アン・バトナム : 秋本奈緒美
パリス牧師 : 大鷹明良
エゼキエル・チーヴァー : 玉置孝匡
ホーソン検事 : 冨岡弘
フランシス・ナース : 藤田宗久
トマス・パトナム : 石田登星
サラ・グッド : 赤司まり子
ヘリック警察署長 : 清水圭吾
ホプキンス : 西山聖了
ジェイル・コーリー : 立石涼子
メアリー・ウォレン : 岸井ゆきの
スザンナ・ウォルコット : 皆本麻帆
マーシー・ルイス : 富山えり子
ベティ・パリス : 川島由莉
少女 : 穴田有里、中根百合香、万里紗、大内唯、原梓
ティチュバ : Reina
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全く予習をせずに臨んだ初るつぼ、なんなの、怖すぎるんですけど!というのが正直な感想。
決してホラーではないんだけれども、本当に怖いのは人間の心なんだというのがよく分かる。
それにしても堤さん演じるジョン・プロクターがかっこいいですねー。
堤さんを舞台で観るのは初めてではないのですが、あまり印象に残っていなくて今回もどうなんだろう?と思っていましたが、やっぱり役者さんってすごいなーと思わされました。
前回観たのはただ単に主役ではなかったから気配を消していただけなんですね。
自ら犯してしまった罪に向き合い、妻や家族、友人との友情から最後は正義を貫くジョン・プロクターの心の変化が潔くて、かっこよくて、最後はわたしも泣く…
自分は自分であって、簡単に捨てられるものではない。
自分の人生は自分で切り拓いていかなければならない、と強く思いました。
この作品で印象的だったのは集団心理の怖さ。
現代は人と人との繋がりが希薄でとても生きづらいと言われていますが、繋がりが密だったあの頃はあの頃で、正しいことに目を向けられずに人々に流されることも多かったんじゃないかな?
そんな世の中もわたしは生きづらいと思うのですがどうでしょう?
自分で何が正しいのか選ぶことができない時代もあったんじゃないかな?と思ってはしまいます。
魔女狩りなんてその最たるもので、結局はアビゲイルという女の欲に巻き込まれいってしまうんですよね。
ところでアビゲイル役の黒木華ちゃんはすごいですね。
清純派だと思っていたら、色んな顔ができる俳優さんでした。
ジョン・プロクターに迫るところはまさに妖艶で、これは男の人はきっと抗えない。
検事の前では自分は何も知らないフリをするのですが、その落差がものすごく大きくて、アビゲイルという役にぴったりだと思いました。
活躍の場を広げている女優さんなのでこれからも見かける機会が増えるかもしれないですね。
あとは松雪さんの内に強さを秘めた妻エリザベスの凜とした美しさも素敵でした。
強いのに儚げってどういうことなんでしょう。
舞台セットがとても美しいのでそれにも見惚れてしまいましたが、それに負けないぐらい松雪さんが美しかったなぁ。
話は変わりますが、照明の色使いとか舞台セットもすごくリアルで、ものすごくストーリーに引き込まれていった気がします。
出演者の数も多くて、シスカンパニーはこういう大型演劇を印象深く魅せてくれるのが魅力ですね。
観たい演劇も多いのですが、わたしの場合キリがないので自重しながらこういう良い作品にまた出会えればいいなと思います。