15:30開演
그(彼):김무열(キム・ムヨル)
나(私):최재웅(チェ・ジェウン)
ついに観てまいりました、スリルミー。
キム・ムヨルさんとチェ・ジェウンさんの伝説のウンムペア、噂に違わぬ伝説っぷりを発揮してくださっていました。
まずはムヨルさん。かっこよすぎです。
いったい何頭身ですか?と言わんばかりの顔の小ささ、そして足の長さ。
物語は私の現在の仮釈放審議委員会から始まるので、ムヨルさんが出てくるのは2曲目からで、若干時間が経ってからなのですが、出てきた瞬間わたし息止まりました。。
全部がほんとに魅惑的な彼ですが、秀逸なのはまさに誘拐ソング、’Roadstar’ではないでしょうか。
舞台上に子供なんていないのに、子供が見える。。
あんな風に誘われたら付いていきます。
えぇ、どこまでも行きますとも。←
ムヨルさん自身が「彼は私に対して愛情はなかったと解釈している」と何かで読んだことがありますが、私の愛を感じながらも弄ぶことを楽しんでいる彼、という印象。
常識的には共感することなんてできないんだけど、人を惹きつける魅力を持つ彼。
前半は犯罪行為に対してワクワクする子供のような無邪気さもあったり、ほんとは子供で寂しくて、それなのに強がっている彼。
後半に向けて取り乱していくところが何だか切なかった。
極め付けは、私が裏切ったと分かって向かい合ったまま階段を後ろ向きに昇っていく場面。
それまで強気で、自分はスーパーマンと信じて疑わなかった彼が、私に裏切られて本当に孤独になるシーンですが、ムヨルさん、そこで涙を流すんです。
何の涙なのか色んな解釈がありますが、その直前に彼が「お前は孤独だ」言うシーンがあります。
私が孤独になるということは、私しかいない彼も孤独になるということ。
その孤独感や絶望感からの涙かもしれない、と少し思いました。
その涙を観て、あぁ、彼はものすごくいい役者さんだな、と心から感じることができました。
韓国でも今大人気ですが、日本の乙女たちのハートをがっちりと掴んだに違いありません。(わたしを含め)
私役、チェ・ジェウンさんも素晴らしかった。
彼が好きでたまらなくて翻弄されている前半から、どんどん歪んだ方向に向かっていく私。
だけど願いは「一緒にいること」ただそれだけ。
ジェウンさんの、内に秘めた歪んだ愛が怖かった。
とても繊細な演技をされる方です。
彼が登場したシーンで、私に「火、あるか?」ってマッチを要求する場面があるんですが、ジェウンさんは彼が振り向いたときにはすでに用意していて、ぱっと渡すんです。
それに少し彼が驚くような演出があって。
これ日本ペアではなかったのですが、お前の望むことなら何でも分かってるよ、と言葉にせずとも言っているような気がして怖かった。。
最後の最後にスポットライトがパッと53歳の私に当たって周りが真っ暗になって終わるのですが、その時の歪んだ笑顔が…これもまた怖い。
あと、53歳の私を演じるときと19歳の私を演じるとき、やっぱり全然違うんです。
声のトーンが一段低くなるのはあると思うけど、眠た気なジェウンさんの眼がすっと変わるんです。
一瞬のうちにパッと舞台上で演じ分けられるのはさすが。
客席に背を向ける場面も多い私ですが、ジェウンさんって言われてる通り背中で語る俳優さんですねー。
他の私からは感じられなかったオーラがばんばん漂ってました。
基本的に日本ペアの私よりも静かな内に秘めるタイプの私ですが、その静かさが余韻を残して忘れられなくする。
凄いです。
あと、このウンムペア(ジェウン+ムヨルでウンムです)の凄いことは、ハーモニーが素晴らしい。
2人とも澄んだきれいな声をしているので、ピッタリ重なる'Nothing Like a Fire'なんてほんとゾクゾクします。
声の相性ってありますが、ほんとこの2人は最高だと思う。ケミストリー。
ジェウンさんの話すときとは全く変わるきれいな高音がわたしはとても好きです。
伝説をこの目に焼き付けることができて、ほんとによかった。
頭の中の基準がこのウンムペアになってしまうことは、今後にとっていいのか悪いのかよく分かりませんが、とりあえず伝説の生き証人にはなれたようです。