思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

161101 かもめ @東京芸術劇場 プレイハウス

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19:00

ニーナ・ミハイロヴナ・ザレーチナヤ : 満島ひかり
ボリス・アレクセーエヴィチ・トリゴーリン : 田中圭
コンスタンチン・ガヴリーヴィチ・トレープレフ : 坂口健太郎
セミョーン・セミョーノヴィチ・メドヴェジェンコ : 渡辺大
ポリーナ・アンドレーエヴナ・シャムラーエフ : あめくみちこ
エフゲニー・セルゲーエヴィチ・ドールン : 山路和弘
イリヤー・アファナーシエヴィチ・シャムラーエフ : 渡辺哲
ピョートル・ニコラエヴィチ・ソーリン : 小林勝也
マーシャ : 中嶋朋子
イリーナ・ニコラーエヴナ・アルカージナ : 佐藤オリエ
 
演出:熊林弘高
 
***
 
名前が長いよ・・・笑
もちろん劇中でも長い名前が登場するので、予習しないで臨むわたしには登場人物を把握するのに時間がかかってしまい、ちょっと大変でした。
かなり有名な戯曲なので名前は知っていたのですが、悲劇だということも初めて知った今回の『かもめ』観劇。
チェーホフ作品は2つ目かな。
今回の『かもめ』は、演出のおかげなのか、思ったよりも堅苦しくなくすんなり観ることができました。
台詞も難しくなくて意図的に分かりやすくしてくれてたような気がしたし、笑える部分もたくさんあって、実際にお客さんからも笑いが起こってました。
 
俳優さんたちもとても良かった。
満島ひかりちゃんは個人的には結構憑依型の俳優さんなのかな?と思っているのですが、ニーナとしてもとても夢を追う少女のような時代から、トリゴーリンに捨てられてもなお立ち上がる一人の女性としての強さも、どちらもくっきり浮かび上がるようで印象的でした。
『夜への長い旅路』で田中圭さんがとても良かったので今回も気になっていたのですが、役柄としてなのか今回は坂口健太郎くんの方が良かったなぁ。
田中さん演じるトリゴーリンはもうちょっと色気があっても良かったような。
なんとなく前半からコンスタンチンの方が魅力的に見えたので、トリゴーリンに惹かれるニーナの気持ちがよく分からなかったというか。
寂しい青年役はとってもお似合いだったので、またそういう役で田中さんは観たいかな。
 
予想外に良かったのがコンスタンチン役の坂口くん。
テレビで見ているときはそこまで思わなかったのですが、独特の柔らかくて寂しい雰囲気を持つ俳優さんですね。
さすが塩顔という新しいジャンルを切り開いてきただけある。(違)
ニーナに振り向いてもらえず、母親にも認めてもらえず、芸術家らしい苦悩と寂しさが滲み出ていて、悲しい結末にはなってしまうけどなんだか惹きつけられる感じでした。
満島ひかりちゃんのはっきりした雰囲気とよく似合うような気も。
今回が初舞台だそうで、演技もですが、この作品を選んだこともなんだか好感が持てます。
 
その他のベテランさんたちもレベルが高く、そして舞台セットが非常に美しくて、仕事終わりだったにも関わらず一時たりとも眠たくもなりませんでした。(奇跡!)
この舞台セット素敵だなーと思うと結構な確立で二村周作さんだったりするので、美術に二村さんの名前があるといつも楽しみです。
今回はあまり大きなセットを作りすぎず、空間を生かした作りになっているのも素敵でした。
これだけ見てても飽きないぐらい。
 
ちょうど忙しい時期だったので行くかどうか迷っていたのですが、結果的には行ってよかったです。
チェーホフ四大戯曲の制覇まであと2つ。
 
会場には素敵な写真が飾ってありました。
とりあえず坂口くんのを載せておきます。
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