思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

140622 CATCH ME, IF YOU CAN @シアタークリエ

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フランク・アバグネイルJr. : 松岡充
カール・ハンラティ : 今井清隆
ブレンダ・ストロング : 新妻聖子
ロジャー・ストロング : 治田敦
キャロル・ストロング : 小野妃香里
フランク・アバグネイルSr. : 戸井勝海
ポーラ・アバグネイル : 紫吹真央
ブラントン : 鎌田誠樹
ダラー : 海宝直人
コッド : ひのあらた

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あえて韓国でスルーし続けてきたCMIYCですが、日本版はやはり観なければと行ってきました。
福井さんが残念ながら降板ということで若干の不安を抱きつつだったのですが、終わってみるととっても楽しく満足できる作品でした。

1幕は天才的な機転でフランクがカールをはじめとするFBI捜査官を煙に巻く様子が描かれているのですが、実はそれが少々退屈でウトウトしてしまって(笑)
楽しいシーンだったのにちょっと申し訳なかったのです。なんでだろ?
でもでも、2幕になってぐっとおもしろくなったんですよね、不思議なことに。
これってもしかして新妻さんの効果なのでしょうか?(新妻さんは2幕からの登場)
特にコミカルな演技をされている訳ではなくて、真面目で真っ直ぐな女性なのですが、新妻さんが出てくるとパッと舞台が変わるというか。
雰囲気を変えてしまう女優さんってすごいなーと思った次第です。

終盤になりますが、新妻さんが演じるブレンダが歌うFly, fly awayが素晴らしすぎて、あれ聴くためだけにもう一度観たいと思うほど。
一聴の価値があります。
なんて母性溢れる歌い方をする人なんだろう、とわたしは知らない間に涙が流れていました。
全部包んでくれるような安心感が心地よくて、これだけ愛してくれる人がいればフランクも寂しくないよね、と思うことができました。
この作品で一番の拍手は間違いなくここでしたね。

わたしがこの作品好きだな、と思ったのはフランクがどうしてこんな道を歩むようになったのか、内面をきちんと描いていたところ。
ただ楽しいだけの追いかけっこ話ではないんですよね。
特に2幕は寂しいフランクの心が伝わってきて話に深みを与えていました。
ふと気がついたのですが、わたし荻田さんの訳詞がとても好きなのかもしれない。
Tomorrow Morningでも見事に歌詞に泣かされたもんな。
人の内面を丁寧に描く言葉の選び方が共感できて、好きなんだと思います。

フランク役の松岡さんは、どうみても40代には見えないキラキラ具合で舞台を楽しんでいるようでした。
セリフも多いし難しい役どころですが、16〜18歳なのに大人に見えることで詐欺を働く、というある意味松岡さんにしか演じられないような役どころをしっかり演じていらっしゃいました。
ロックバンドのボーカルとは思えぬ堂々とした演じっぷりに脱帽。
松岡さんみたいな方がどんどん現れると日本のミュージカル界も客層が広がって発展すると思うので、これからもぜひ頑張っていただきたいです。

キーヨさんは途中ガンガン踊るシーンがあり息切れしてしまっているところもありましたが、そういうところもアドリブとして笑いを取ってしまうところが素敵です。
急遽役が変更となって大変だったとは思いますが、さすがベテラン。素晴らしかったです。
福井さんでも観れたら…と思う気持ちもあり残念ではありますが、充分楽しませていただきました。
再演があったら、ぜひ福井さんにもご出演いただきたいです。

生バンドやアンサンブルの豪華さも素晴らしく、観れて良かったと思う作品でした。
期間が少し短くて残念ではありましたが、まだ大阪があるのかな?
最後までがんばってください^^