思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

130715 風月主 풍월주 @アミューズミュージカルシアター

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ヨル : イ・ユル
サダム : イ・チャンヨン
ジンソン女王 : キム・ジヒョン
ウンジャン : パク・ソンファン

***

ソウル帰り、六本木経由で行ってまいりました。
念願の風月主。

韓国で初演されたときから観たくて観たくて仕方なかったのですが、ちょうど時期が合わなくて観れなかった作品で、日本で公演があると聞いたときには何が何でも観に行こうと心に決めていた作品。
ほんとはドゥソプ・ジェボム組で観れたら最高だったのですが、チャンヨンさんもユルくんも個人的に好きなのでこの2人が来てくれるとは…と小躍りしました。

フォロワーさんたちが事前に観ていて色んな感想をTwitterに上げてくださっていたのですが、思っていた以上に切なく哀しく美しい作品で、最後は号泣に近いぐらい泣いていました。

色んな観方ができる作品だと思うのですが、ヨルの優しさだとかサダムの秘めた強さ、ジンソン女王の孤独、そういった登場人物の内側が一番の魅力かなと。
欲を言えば、前半のヨルとサダムの関係をあともう一息深めて欲しいなとは思いましたが、後半の描き方はとても素敵。

もう呼べなくなる名前、呼んで欲しかった名前、ひとつしか呼べない名前。
一緒に生きようという言葉、言えなかったありがとう。

他にもそれぞれシーンが呼応していて、じっくり味わうととても深い。
字を教えるシーン、足を拭いてあげるシーン全部大好きです。
ヨルの最後のシーンも、ヨルのジンソン女王を思う優しさからの行動だと思うので、あぁこうするしかなかったよな…と哀しいながらも納得できました。
ああすることで女王はヨルを手に入れることができ、ヨルはサダムの元へ行くことができた。
アンハッピーエンドなんだけど、きっとこれが、あの時代のあの3人のハッピーエンドなんだろうな。。


前半ペアは観れなかったので比較ができないのですが、ヨル役のユルくんが素敵で完全にヨル目線でストーリーに入り込んでました。
ユルくんはスリルミーの超冷徹彼(しかも坊主の時)の印象が強くて、特に何とも思っていなかったのですが、今回自分の目で観てしっかりと落とされてきましたよ。
元々色気とギャップのある男性に弱いのですが(笑)、ユルくんのスタイルの良さと歌声にまずドキドキし、最後の'같이 가자고 했잖아~~!!(一緒に行こうっていったじゃないか〜‼)'と嗚咽に近い声で叫び舞うユルくんで完全にKOされました。
韓国ミュージカルもだいぶ数観てきたので皆さんよく泣くのは分かってきたのですが、ああいう風に泣き崩れる俳優さんを観たのは初めてだったのでかなり衝撃的。
そして同時にわたしの涙腺も崩壊。

チャンヨンさんは声が本当に美しい。
歌い始めると空気が変わるそんな俳優さんで、サダム役って難しいと思うのですがあの歌声があれば怖いものないと思う。
サダムには歌い上げる曲が少ないので、歌声を思う存分堪能できないのが残念と思うぐらい素敵です。
ジェボムさんのサダムは勝手に繊細で神経質そうなイメージを持っているのですが(観てないくせに。笑)、チャンヨンさんサダムはなんとなぐぐっと押し込めるような忍耐強さを感じました。
これはサダムという人物みんなに当てはまるのかな?
もっとサダムからヨルへの隠れた想いヒリヒリと伝わるような演出になれば後半がよりぐっとしまるような気もします。

チャンヨンさんと言えば、余談ですがわたしの妹が大ファンなんです。
韓国ミュージカルペウニムの中で一番と言っていいぐらい好きなのに、仕事が忙しくて風月主観にいけないー!と泣いてたのですが、そんなことを話していた次の日に有楽町で遭遇したらしい。笑
この広い東京で良くすれ違ったね!と大爆笑。
昔から引きの強い子ですがここまでだとは。
チャンヨンさんもきっとびっくりしただろうなぁ。日本の劇場以外で声掛けられるなんて。
でもどうやら喜んでくれていたようで何より。
ユルくんも隣にいたっぽいけど妹の目にはチャンヨンさんしか映ってないので分からないらしい。
ユルくんの方がよっぽど目立つだろうに。笑
これで悔いがなくなったと申しておりました。

ジンソン女王役のキム・ジヒョンさんも良かった。
孤独な女王の誇りと苦悩が伝わってきて心が痛かったなぁ。
ヨルの優しさに触れて心は溶け出したのにヨルの心の器はもう満たされていて溢れるしかない。
最後ふらつきながらサダムの名前を呼ぶヨルを必死に振り向かそうとする表情が忘れられません。
それぞれがみんな切ない。ほんとに。

まだまだ書き足りないような気もしますが、今回はこの辺で。
今週末にもう一度観に行く予定。
韓国での再演も決まっているようですが、キャストが違うようなのでまた違った形になると思います。
交錯する想いを素敵な音楽に乗せて楽しめる作品。
六本木では今週いっぱいで終わってしまうのでぜひお見逃しなく。