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タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

160227 リチャード二世 @彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター

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18:30
リチャード二世 : 内田健司 
イザベル : 長内映里香 
ジョン・オヴ・ゴーント : 葛西 弘
ヘンリー・ボリングブルック : 竪山隼太
ヨーク公爵エドマンド・ラングレー : 松田慎也
ヨーク公爵夫人 : 百元夏繪
オーマール公爵 : 竹田和哲
ロスター公爵夫人 : 神尾冨美子
トマス・モーブレー : 堀源起
ジョン・ブッシー : 續木淳平
ウィリアム・バゴット : 鈴木真之介
ヘンリー・グリーン : 浦野真介
ノーサンバランド伯爵 : 手打隆盛
ヘンリー・パーシー : 白川大
ロス卿 : 小川喬也
ウィロビー卿 : 髙田誠治郎
バークレー卿 : 中野富吉
ソールズベリー伯爵 : 竹居正武
カーライルの司教 : 宇畑稔

***

去年に引き続き2回目のリチャード二世。
蜷川さんと藤田さんのコラボ作品であった蜷の綿が公演延期となり、世界ツアーのために練習中だったこの作品が急遽再演となったようですが、前回千秋楽にこの作品を観て、もう一回観たらもっと理解を深められたかも…と思っていたわたしにとってはこの突然のお知らせはすごく嬉しいお知らせでした。

演出は前回とほぼ変わっていなくて、たぶんキャストも舞台の作り方とかほぼ一緒の印象でした。
ゴールドの方の細かい配役まで分かってませんが…
今回も奥行きの広い舞台にコの字状に舞台があり、自由席だったので今回は前回と逆サイドの最前列をキープ。
前回観たときに正面席よりも絶対にサイド席の方がいい思っていたので、もう迷いなくサイド席に直進。
大事なところでリチャード二世がちょうど正面席に背を向けるシーンがいくつかあるので、この作品はサイド席の方がいいと思う。
一緒に行ったお友達にも母にもいい席だと褒めてもらいました。やったね。

一番前の席だったのともあり、ネクストの荒削りな熱気とゴールドの落ち着き具合の対比が体感できるぐらいに感じることができ、終始引き込まれていきました。
シェークスピアは全部そうなのですが、とにかく台詞が多くて前回は消化するのに精一杯で、ただただ圧倒されてしまったのですが、今回は改めて観ることができたので、リチャード二世が放つ言葉の意味だとかボリングブルックの表情とか色々と新しい気づきを得られたような気がします。
内田さんのあの独特な雰囲気から放たれる台詞はなんだか体にすっと入ってくる感じがしますね。
あまりイギリス王朝に詳しくないので間違っていたら申し訳ありませんが、歴史としてはもしかしたらリチャード二世は暴君でどうしようもなく、ボリングブルックの方が王としては立派な人なのかもしれない。
それでもこの内田さんリチャード二世は誰にも触れられないほど気高くて、完全にボリングブルックは恐れをなしているように感じます。
ボリングブルックが意気がるほどリチャード二世の影がチラつくというか、ものすごく印象深い王としてリチャード二世が描かれているんですよね。
作品としてこうだ、と言われればそれまでなのですが、わたしには蜷川さんが内田さんに合わせて演出プランを考えたようにしか思えず、この役は内田さんしか演じられないような気がします。

リチャード二世の孤独と気高さ、ボリングブルックの自信と裏返しの嫉妬、色んな感情を溢れ出すように出し惜しみしないネクストの作品はやはりとても良いな、と再認識しました。
次の作品は決まっているのでしょうか?
蜷川さんの体調のこともあるのでちょっと心配ですが、また違う作品でネクストの舞台を観てみたいなと思っています。