読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

151023 アリバイ年代記 @上野ストアハウス

f:id:maayu64:20151108104129j:image
19:00
남명렬 ナム・ミョンリョル
지춘성 チ・チュンソン
정원조 チョン・ウォンジョ
이종무 イ・ジョンム
전국향 チョン・クッキャン
유준원 ユ・ジュノン
백운철 ペク・ウンチョル
의정서 : イ・ジョンス
 
作・演出:キム・ジェヨプ

***
 
日韓演劇週間vol.3の上演作品のひとつ、ドリームプレイのアリバイ年代記を見てきました。
前々からこの日韓演劇週間というものがあることは知っていたのですが、なかなか時間が合わなかったり好みの作品ではなかったりと行く機会がありませんでした。
ただ、今回色々見ている中で、8月に韓国で観て衝撃を受けたピローマンのカトゥリアン役、チョン・ウォンジョさんが出演されていて日本に来る、ということを知り、お友達を誘って行ってまいりました。
ウォンジョさんの演技になんだかものすごく吸い込まれるような威力があったことを忘れられなくて、もう一度観たい俳優さんのひとりだったので。
 
大学路では小劇場ばっかり行っているのですが、日本ではほとんど小劇場には行かないので、100席ぐらいの劇場がとても珍しく感じました。
普通のマンションの地下にあったりするので結構衝撃的。
会場自体は小さいのですが、このシリーズの常連さんもいるようで、客席はほぼ満席でした。
みなさん色々知っていらっしゃるのですね。
 
作品は、日本で生まれ韓国に戻って数学教師として過ごした父親、キム・テヨンの生涯を通して、そのときの社会情勢や父の思いなどを、息子が回想する形で進んでいくストーリー。
お父さん自身が実は軍に行かずに逃げたことに対して嘘をつき続け、さまざまなアリバイを作っていたということが最後に明らかになる作品なのですが、父親役のナム・ミョンリョンさんはそれがきっと少しの臆病さと優しさゆえなんだろうな、ということがよく分かるような役作りで、その後の生き方について、決して責めるべきところのある人ではないんだ、ということを演技力で納得させてくれたような気がします。
ずっと自責の念に苦しみ、同じ時代を生きた大統領の影を追うことで自分のアリバイを証明してきた、というところでしょうか。
韓国の政治や情勢に詳しければもっと楽しめたのかもしれませんが、そのあたりは詳しくないので、こういうこともあったんだなーと思いながら新しい知識を得ることができました。
日本に比べて韓国は政治に対する関心が高いような気がしていますが、かなり率直に過去の政府に対して批判をしているなぁとも感じました。
一番幸せだった頃の大阪へ戻ることを願っていたり、日本を悪とする諸々が多いなか、演劇の中ではこういう風に描かれたりもするんだ、とも。
 
全体的には暗くなりがちなテーマですが、淡々と明るくすっきりと描いているのはさすがだなぁと思いました。
その明るさに貢献していたのが多役で出演されていた、チ・チュンソンさん。
子供の頃を演じたこともあって、基本半ズボンでビジュアルかなり特徴的なのですが、見るだけで和んでしまいました。
 
ウォンジョさんは狂言回し的な役割だったので、演技が上手いのかどうなのかちょっと今回の作品では判断が付きません。
ただ、脅威の台詞の聞き取りやすさは健在で、単語の意味さえ知っていればほぼ台詞が分かるという状態でした。
今まで台詞の聞きやすさNo.1はキム・ジヒョンさんだったのですが、それに匹敵するほどウォンジョさんは聞き取りやすい。
ぜひ韓国語の先生になってほしいと思うぐらいでした。笑
 
台詞の聞きやすさ、という話をしましたが、今回驚いたのは字幕があったこと。
情勢の話や過去の大統領の話は字幕なしだと分からなかったと思うので、とても有難かったです。
しかも舞台の上の見やすいところにあって目線をいったりきたりしなくてすみ、字幕はこうであって欲しいな、と思いました。
小劇場だからできることのような気もしますが。
 
ストーリーとして、目新しいものがあるわけではないのですが、後味すっきりでほんわかするような作品でした。
韓国ではなかなか枠がなくて観に行かないような作品だったので、今回の機会に日本で観れてよかったです。
いただいたアンケート用紙に、上演してほしい作品を教えてください、という項目があったのですが、ぱっと韓国創作物が思いつかなかったのと、どんな演目が実際可能なのかが分からず書けませんでした。
リクエストしたら叶いそうな気がするので少し残念なことしたかな。
次機会があれば青い日にをリクエストしてみたいと思います。