思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

151018 パッション @新国立劇場 中劇場

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13:00
ジョルジオ・バケッティ大尉 : 井上芳雄
クララ : 和音美桜
リッチ大佐 : 福井貴一
タンボウッリ軍医 : 佐山陽規
リッツォッリ少佐/ルドヴィク伯爵 : 原慎一
バッリ中尉 : KENTARO
ロンバルディ軍曹(コック) : 藤浦功一
トラッソ中尉 : 伊藤達人

***

パッション日本初演、観に行ってきました。
ソンドハイム作品ってたぶんわたし今まで観たことなかったような気がします。(作詞のWestside Story除く)
噂通り鼻歌では歌えない音階で、ミュージカルというよりはむしろ、ストプレ観ているような気分になりました。

ストーリーとしてはラブストーリーなんだけれども、それに加えて前半は少しスリラーみたいな部分も感じられて、好みが分かれそうだなぁという印象。
結局わたしもあまり頭の整理がよくできないまま終わってしまいました。
愛ってそういうものなのですか…と少し呆然とする感じ。

1幕ではどうしても単なるストーカーにしか見えなかったフォスカに対して、あれだけ拒絶していたのに2幕では「愛している、フォスカ!」とジョルジオが言う場面ではえええ!そっちなの?と思わず声を上げそうになりましたが、よくよく考えると、あそこまで自分のことを思ってくれて身を捧げてくれるなんてやっぱりそうそうあることではないし、特にクララとのことがあってからだとなおさらそういう選択をするのかもしれない、と考えを改めました。
なので、ジョルジオの選択は自然の流れなのかもしれないと思うようになり、そう考えると本当の愛っていったい何なんだ?!と永遠ループ。
まだわたしは本当の愛を見つけることができていないのですね。笑

あとは、この作品はキャスティングを間違えると観るのが苦痛にもなりそうだな、と思ったりしました。
それほどよしおさん、和音さん、シルビアさんがぴったりで。
特にシルビアさんの負のオーラは凄かったな。
どちらかというとシルビアさんご自身はものすごく明るい”陽”の人だと思うのですが、フォスカになるとその破片も感じられませんでした。
ジョルジオに執拗に迫っていく姿は実態のない何かに徐々に首を絞められていくような感覚。
怖っ!怖っ!と何度心の中で叫んだことか。
女優さんってあれだけ化けられるのですね…高嶋兄、お家では大丈夫なんだろうか…といらぬ心配をしてしまうほどでした。笑

よしおさんはどこか心に寂しさを抱えているようなジョルジオを情熱的に演じていて、個人的にはこういう役をやらせたらやっぱり右に出るものはいないなーと思いました。
色気をどうやって出すかということが課題だったみたいですが、幕が開いた瞬間からベッドシーンでびっくり。しかも上半身裸…!
和音さんも愛らしくて初めからドキドキしてしまいました。
よしおさんはプリンスから脱却して大人の階段を上っていらっしゃるのですね。さすがです。
あとわたしの萌えポイントはバケッティ大尉の軍服姿。
ルドルフ以来の軍服でしょうか?
脚が長いので軍服も映えますねー。
とってもお似合いで目が釘付けでした。

新国立劇場って今まで小劇場しか行ったことがなかったのですが、とても素敵な劇場ですね。
舞台も奥行きを生かした舞台セットが組まれていて、なんだか物語に深みを与えていたように感じました。
新国立劇場で上演される作品ってこだわりが強いように感じるので好きなんです。
パッションは一度では消化し切れなかったので、次観たらもっと理解できるようになってるかな?
あの負のオーラをもう一度浴びるのは怖い気もしますが、もう一枚チケットがあるので愛を理解できるようにしっかり観たいと思います。
今日はここまで。