思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

150203 メンフィス @赤坂ACTシアター

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18:30
ヒューイ・カルフーン : 山本耕史
フェリシア・ファレル : 濱田めぐみ
デルレイ : ジェロ
ゲーター : JAY'ED
ボビー : 吉原光夫
シモンズ : 原康義
グラディス : 根岸季衣

***

ハッカドゥ!!
と思わず言ってしまうミュージカルでした。
人種差別のまだ残る1950年代のアメリカテネシー州メンフィスを舞台にした作品でトニー賞作品。
とてもノリが良くて楽しくて少し泣けて素敵な作品でした。

何よりキャストがいい。
山本耕史さん、以前から好きだったのですが、今回のヒューイは本当に当たり役なのではないでしょうか?
おちゃらけてフラフラしながらも自分を貫くヒューイがなぜかものすごくかっこ良かったです。
話し方が洋画の吹き替えみたいだね、ってお友達と話していましたが、そんなところも作品とぴったり合っていました。
声もいいですよねー。
ハスキーでセクシーなのにあの声量って普通ではあんまり考えられないんだけど、そういうところ山本さんは本当に上手だと思う。
ああいうタイプの歌い方をするミュージカル俳優さんは少ないのでものすごく貴重に感じてしまいます。
演技は間違いないし、あの濱田さんが天才だと言うほどなんだからよっぽどなのでしょう。
特に終盤、メンフィスに残ると歌うMemphis Lives in Meでは思わず泣かされてしまいました。
地元を離れた身としては、少し身につまされる思いがして。
わたしは故郷を捨てたわけじゃないんだよ、ヒューイ。帰る場所があるって素敵じゃない。でもちょっと寂しいよね。
そんな想いがぐるぐる。

フェリシア役の濱田めぐみさんも圧巻の歌声で、でもヒューイへの愛も感じられる優しさもありつつ、とっても可愛らしかったです。
今まで強い女性を演じているところしか観たことがなかったので、こんなに愛情溢れる演技もできるんだと新しい発見でした。
もちろん歌はものすごいんだけど。

あと新しい発見といえばみつおさん!
あんなに踊ってるみつおさん初めて観ました。
すごい、踊れるんだバルジャン!と思いながら変な気分になりました。笑
このダンスのためにダイエットされたのでしょうか?
さすがにバルジャン&ジャベールでは踊らないとは思いますが、色んな引き出しを持った俳優さんであることが分かって嬉しいです。

ジェロさんの台詞が片言で歌にコブシが入っているのが若干気になりましたが(外見は完璧なのに)、JAY'EDさんの歌うシーンもよかったなぁ。
突然歌い始めてあの歌い方はすごいですよ。
どれだけ家で秘密特訓をしていたのか。笑

プリンシパルはもちろんだけど、アンサンブルも素晴らしくてもの凄くレベルの高いものを見せていただきました。
最近は日本のアンサンブルレベルがほんとに高いと思わされること多々です。
あれだけ統率が取れて歌も踊りもできるって素晴らしい。
このアンサンブルさんたちが作品を支えているんだなぁと実感できるような作品でもありました。
妹おすすめのまさとうさんにわたしは目が釘付けでしたが、白人ボーイがとってもお似合いでした。色白っ!
twitterとかでもカンパニーの雰囲気がとても良くて皆さん仲が良さそうなのが舞台にも表れてますよね。

わたしが行った公演の次の日が休演日だったようで、最後のご挨拶で山本さんが、「僕たち2年ぐらい休んでないですかね?待ちに待った休演日です。」みたいなことを言っていて笑いました。
しれっと毒を吐くところはよしおさんに似てますね。笑
あれだけ舞台を動き回る作品なので、皆さんお疲れだとは思いますが、その分観客として楽しませてもらいました。
カーテンコールもノリノリで楽しいです。

音楽が世界を変えるって、本当にあり得ることでやり遂げてきた方々もいるんですよね。
こんなご時世だからこそ音楽の力を信じたくなる、そんな作品でした。
再演を検討している、と社長さんもおっしゃっているようなので、できれば同じキャストでの再演を希望します。
また会える日を楽しみに。