思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

141028 半神 @東京芸術劇場プレイハウス

19:00
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シュラ : チュ・イニョン
マリア : チョン・ソンミン
老数学者 / 老ドクター : オ・ヨン
先生 : イ・ヒョンフン
父 : パク・ユニ
左子 / マーメイド : ソ・ジュヒ
ハービー : キム・ジョンホ
右子 / ガブリエル : イ・スミ
スフィンクス : キム・ビョンチョル
ユニコーン : ヤン・ドンタク
ゲーリューオーン : チョン・ホンソプ

***

日本で韓国の役者さんたちが野田さんの作品を演じるといったいどうなるのか、新しい試みを確かめに行ってきました。
野田さんの舞台を観ること自体わたしは初めての経験だったのですが、その難解な野田ワールドに混乱しつつ、しかもイヤホンガイドという混乱を助長するかのような翻訳システムで、実際のところ物語の大切な部分を半分も分かっていないような気がします。
一度観るだけではまったく消化しきれませんね。

お話は難解ですが、役者さんたちはかなりの熱演で、エネルギッシュなパワーを持った方々でした。
そのパワーが『青い日に』を観たときに感じたものとすごく似ていて、あの日の感動が蘇りまた観たくなってしまいました。(余談)
それだけになぜ字幕ではなくてイヤホンガイドだったのか、それが残念でなりません。
役者さんから直接発せられる言葉の持つパワーを感じられないと、こんなにも伝わらないものなのか、と改めて感じた経験となってしまった。
少しでも役者さんの言葉を聞き取ろうと思ってイヤホンを付けたり外したりしていたのですが、それがさらに混乱を生み訳の分からなさが助長されるという悲しい結果になりました。笑
そして最後はおとなしく諦める。
最初からそうすればよかったのですね。
なので、わたしがなんとか理解できたのは最後の方だけです。

ラストに向かって色んなこがするっと繋がっていく演出は圧巻で、野田さんと萩尾先生の天才っぷりに脱帽です。
きっと天才とは頭の中が6次元構造なのでしょうね。
凡人なわたしは付いていくことができませんでしたが、とりあえずものすごいものを見せてもらったということは分かりました。
一周遅れでようやく追いついたという感じでしょうか。

皆さん熱演で素晴らしかったのですが、特に印象に残っているのは家庭教師の先生でした。イ・ヒョンフンさん。
韓国版のヒボに出演されていた方のようで、演劇を中心に活躍されているのですね。
もしかしたらこの方が『青い日に』のミョンヘンさんと重なったのかもしれないです。
勢いのあるお芝居に目が釘付けで、その辺りが『青い日に』を観たときのことを思い出したのかもしれない。
また違う作品でも観れるかな。楽しみです。

マリア役のソンミンさん、いつの間にかお名前が変わっていてびっくりしました。
キム・ユヨンさんというお名前で、確かSAの初代ベンドラ役だったはず。
わたしはN2Nのナタリーで去年の春にお会いしました。
演劇界でがんばっていらっしゃるんですね。
純真なマリア、とても愛らしくて皆に愛される存在であることがよく分かり、とってもよかったです。

シュラは聡明だけれども栄養分を妹に取られてしまうという役どころなので、メイクで顔に大きなクマを作って不健康そうな出で立ちで舞台に立っていましたが、マリアに対する嫉妬や最後には愛おしさも感じられてとても迫力がありました。

1/2+1/2=2/4の意味は深すぎて愕然としましたが、失ったもの手に入れたもの、それがどちらのものだったかなんてあまり意味のないことのような気もします。
2人で1人だった、それだけのこと。
もう一度観たかったのですが都合がつかなくて行けませんでした。
テレビでも放映があるようなので、字幕を見ながらぜひリベンジしたい。
日本版も観てみたくなりました。