思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

140301 나쁜자석 悪い磁石 @大学路アートワンシアター1館

f:id:maayu64:20140305232125j:plain

19:00
고든 ゴードン : 김재범 キム・ジェボム
프레이저 フレイザー : 정문성 チョン・ムンソン
폴 ポール : 김대현 キム・デヒョン
앨런 アーロン : 이규형 イ・ギュヒョン
 
※いつにも増して内容に触れていますのでご注意ください。
 
***
 
凄かった…
なんだかmyまっこんにして凄まじいものを観てしまいました。
チケットは取っていたものの、先週も観たので渡韓自体をどうしようかと悩んだのですが、やっぱりどうしてもムンプで締めたいと思い強行日程で行ってしまいました。
いやー、行ってよかった。
それだけの価値がある公演でした。
わたしはしばらく席から動けず放心してたのですが、他の観客の皆さんも同じだったようで、あれだけ終演後即座に退場する韓国の観客の皆さんが余韻に浸っていらっしゃったのが印象的。
 
何がそんなに凄かったのかというと、ぼむゴードンとムンプの相乗効果だと思います。
色んな組み合わせで観ましたが、ぼむゴードンもムンプも演技が相当強いのでぶつかってしまうようなところがあったのですが、今回はそのぶつかり合いがそのまま大きくなって爆発力を生んだ感じになっていました。
 
この回のジェボムさんは出てきたときからなんだか凄くて、いつもと雰囲気が違っていた気がします。
ゴードンが憑依したかと思った。
完全にゴードンがそこにいて、ほんと自然にそこにいたんです。
今回印象的だったのが「ケンチャナ」という言葉。
ゴードンが自分に言い聞かせることもあれば、ゴードンからフレイザーへだったり、フレイザーからゴードンへだったりいたる所で出てくるんです。
最初のバンドシーンでフレイザーに突き放されてひとりになるときも、小さな声で「괜찮아 괜찮아...」と呟いていていたし、9歳・19歳の廃校のシーンでも。
その度にお互いを思いやるような心が見えて胸が苦しくなりました。
 
今回は話し合ってそうしたのか、自然とそうなったのかは分かりませんが、廃校での2人のシーンをとても丁寧に演じているような気がしました。
間をじっくり取っていて2人の感情がその間に流れていました。
時間も少し長かったかも。
キスシーンも混乱の中で勢いに任せているのではなく、なんだか大切なものに触るみたいに優しくて今まで観たどの回よりも切なかったです。
 
そんな2人だったからこそヨンバンウィの丘にひとりで登ったゴードンの叫びが悲しくて悲しくて。
わたしをそんなに泣かさないでください…ㅠㅠ
 
その後の廃校での29歳シーン、わたしがこれまで観たムンプは、右腕をずっと震わせて怒りと絶望が混ざったような表情で立っていたのですが、最後の最後で泣き崩れるムンプを見ました。
アーロンが作った機械を見て「タイムマシンか?」とフレイザーが言いますが、ここで聞こえるか聞こえないかぐらい小さな声で「キルキラ、キルキラァ…」とゴードンを呼ぶんです。
まるでタイムマシンに乗ればゴードンに会えるかのように。
ゴードンがいなくなって10年、色んな思いで死ぬことすら出来ずにいたフレイザー
誰か助けてあげて…!と心の底から思いました。
 
空の庭園が崩れて花びらが舞い落ち、小さな種がひとつ。
カテコでは、下を向くフレイザーの顔を覗き込むゴードンがいて、あぁ、助けてあげられるのはゴードンしかいないんだ、と実感。
お互いにとってかけがえなくて守り守られ、許し許されていた関係。
ずっと「俺がゴードンを守ってあげなきゃ!」という雰囲気だったムンプが実はぼむゴードンに守られていたんだなと思い知った場面でもあり、最後の最後にもの凄く物語が繋がったというか、わたしの心の中にすとんと落ちるものがありました。
カテコのときのムンプとぼむゴードンになんとなく壁があるのかなーと思ったりしていたのですが、素晴らしいものを見せていただいてありがとうございました。
f:id:maayu64:20140305232151j:plain
 
9歳のシーンではサッカーシーンで勢いあまりすぎてアーロンがスローモーションできなかったり、意地悪アーロンがゴードンを追い詰めて舞台袖にゴードンが消えてしまったり、お話を聞くところでは、アーロンとポールがフレイザーに絡まりすぎてほんとに苦しかったようで、アーロンがバシバシ叩かれていたり…
色んなアドリブや小ネタが満載で楽しませてもいただきました。
ほんとにみんな仲良さそうで観ているこっちも幸せです。
マンネが韓国年齢で31歳(!)デヒョンくん、というのが信じられないぐらいみんな和気あいあいとしていて微笑ましかったですよね。
終わってしまうのがほんとに悲しいですが、たくさんの素晴らしい公演を魅せてくださったじゃそくな皆さんに感謝です。
いつまでも同じではいられないのがわたしたちだけど、それでもひとりではやっぱり生きてはいけないのですよね。
 
登場人物に感情移入して切なくなって仕方ありませんでしたが、それでも俳優さんたちの色々な表情を見れて、観劇の幅がまた広がったような気がします。
バンジーが終わった時と同じようなじゃそく廃人と化していますが、また新たな作品で皆さんとお会いしたいです。
ということで2013-14年のわたしのじゃそくは幕を下ろします。

안녕... 내 자석들...
f:id:maayu64:20140305232406j:plain