思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

140112 스테디레인 Steady Rain @忠武アートホール 中劇場ブラック

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18:00
대니 デニー : 이석준 イ・ソクジュン
조이 ジョイ : 이명행 イ・ミョンヘン

***

ずっと気になっていた演劇。
ソクジュンさんが出ると知ってから色々調べる度に観たい意欲が大きくなり、どうしても観たくてたまらなくて友達にお願いして少しだけ自由行動をさせてもらいました。
コマッタ、チングや!

そういえば、東大門と忠武って近いのですね。
遅れそうになってタクシーで行ったらめっちゃ近くて、5分も経たずに着いてしまいました。運転手さんごめんなさい。笑
ちなみに東横インの前の道を真っ直ぐ東に進むと着きます。

東大門でも端の方にいたのでなのかもしれませんが、電車で行くより断然早くて余裕で間に合い、ドキドキしながらブラックへ。
ブラックっていい会場ですよねー。
半円のすり鉢状で行くたびに吸い込まれそうになる不思議な会場。
特にパネルがある訳でもなくあっさりとしたロビーでしたが、それがまた今回の作品にも合っている気がして良かったです。

あらすじはBWでヒュー・ジャックマンダニエル・クレイグが演じたのを観た方のブログを参考にさせてもらい、多少予習して行ったものの、早口で半分ぐらいしか何言ってるか分からなかったですが、すごく引き込まれてずっと目が離せませんでした。
2人の会話劇で、お互いに喋ってるときもあれば客席に向かって話すこともあったり、淡々とストーリーは進んでいくのですが、セットは背景に刑務所らしき柵と机ひとつに椅子ふたつ、これだけで効果音もほとんどなし。
俳優の力量が試されるような作品ですね。

そしてソクジュンさんの口が悪すぎておっとけ。
聞き取れなかったのは確実にここにも原因があると思います。笑
でも、あの膨大な台詞を吐き出すように喋るソクジュンさんの熱演はほんとに素晴らしかった。
後半になるにつれてどんどんと歯車が狂っていくデニーの焦り、怒り、苦しみ、絶望、色んな感情が台詞に乗って吐き出されていて、なんでこの人は韓国語を喋るんだろうと悔しくなるぐらいでした。
これが完全に理解できている観客の皆さんが羨ましいと本気で思いました。笑
初めてソクジュンさんを観たときも言葉の壁を飛び越えてきてくれて、その経験があって今のわたしがあるのですが、今回も同じ感覚で観ていて、もっと勉強して理解できるようになりたいという気持ちがもくもくと湧いてくるようでした。
そうしたらまた世界が広がると思う。
これは自分でがんばるしかないですね。。

ソクジュンさんがそれだけの勢いがあったので、ミョンヘンさんは若干抑えていらっしゃるように見えました。
初めて観るので元々がどういう俳優さんなのか分からないのですが、あちらの方のブログを読んでも抑えていたっぽいことが書かれていたので、ソクジュンさんに合わせてそうされていたのかもしれません。
すごく生真面目でアルコールに頼ってる風には見えなかったので、その辺はあっさりしすぎてたのかなーとも思ったり。
でも、大学路ではものすごく注目されている演劇俳優さんだそうなので(次の作品ではソクジュンさんの奥様と共演^^)、違った作品も観てみたいと思わせてくれる俳優さんでした。

決して観客を楽しませたり泣かせたりする話ではないのですが、淡々と進む中に絶えず降り注ぐ雨のような冷たさを感じる作品でした。
普通に生きることが一番幸せだと思っていたデニーの挫折によって、その普通の生活がジョイの夢となる。
人生の歯車はこういとも簡単に狂ってしまうのか。
最後の見つめ合う2人の表情が忘れられません。