19:00
고든 ゴードン : 김재범 キム・ジェボム
프레이저 フレイザー : 정문성 チョン・ムンソン
폴 ポール : 김대현 キム・デヒョン
앨른 アーロン : 박정표 パク・ジョンピョ
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2014年最初の作品は2回目の悪い磁石。
前回観てすごく好きだと思った感覚はそのまま、キャストが変わると雰囲気がガラッと変わる作品なんだなと実感。
今回はジェボムさんゴードンが観たくて選んだ日程ですが、わたし的にベストな組み合わせ。
このキャストで観れてよかったです。
ジェボムさんの出演されている作品はまだ3作品しか観ていませんが、この悪い磁石のゴードンという役が一番ジェボムさんの繊細な演技力が発揮されてるのではないかと思いました。
あの猫背具合と虚ろな表情が9歳のゴードンの寂しさを表していて、凄かったというか、ほんとにつらかったです。
何というか、ジェボムさんゴードンを観ているとゴードンの孤独が胸に突き刺さってくるようで。
ゴードンは自分の居場所はどこにもなくて、ただフレイザーのいる仲間たちとバンドで夢を追うことだけが自分の存在意義のように思っていたのでしょう。
それがぷつんと切れたときの絶望感は計り知れない。
その上、閉ざしてしまったゴードンの心に触れられたのはフレイザーだけなのに、磁石な二人は一緒にいることはできない。
岩場で「これで一緒にいられる！」叫ぶゴードンの叫びが寂しくて寂しくて仕方なくてつらかったです。涙出ないぐらいに。
決してわたしが観た回のヨンジンさんのように晴れ晴れしくはなかった。
悪い磁石になったゴードンは幸せになれるのでしょうか。
フレイザーが憶えていることでせめて幸せでいてほしい。
そんなことを思わせるようなジェボムさんの演技でした。
ムンプは、ジェボムさんゴードンだとより自分が守ってあげなくては！という気持ちが前に出ている気がしました。
9歳の廃校のシーン、過呼吸になったゴードンを「大丈夫、大丈夫」と慰める声が本当に優しくて泣けます。
29歳の震えたままの右手は何を求めているのか。
手を放してしまったことを悔やんでいるのか、それともまた掴めると思っているのか。
パンフレットで、ムンプだけの魅力３つを『ゴードンを愛すること、憶えていること、待つこと』と答えたムンソンさん。
これがきっとすべてなんですよね。
読んだときにすっと腑に落ちて納得できました。
やっぱりムンソンさん好きだなー。
あと今回楽しみにしていたデヒョンくんポール。
期待通りで素晴らしかったです。
ポールは友人を裏切るような酷いことをしている男ですが、その冷酷さがデヒョンくんの表情からは感じられて一気に物語が深くなっていたと思います。
そんなデヒョンくんポールですが、デヒョンくんが演じるとフレイザーへの憧れと嫉妬・絶望を感じる、とお友達が言っていてハッとしたことがありました。
確かにそういうところもあるのかもしれないな。
憧れていた大将だったフレイザーはいなくなっていて、ポールは29歳の姿に絶望し自分の憧れをなんとか取り戻そうとしている。
本を出してゴードンがいなくなったことを認めさせ、何とか元に戻ってほしいと考えている。
ゴードンとフレイザーとの関係とは少し違いますが、ここにも変わりゆくものへの儚さが散りばめられているのですね。
考えれば考えるほど深いお話。
前回とても役にもあっているし深みのある演技をされていたジョンピョさんは今回も素晴らしく、すべてを包み込むような優しさのあるアーロンでした。
アーロンのゴードンへの償いは色んなものに目を瞑ることによってなされているのかもしれないな。
アーロンには地元で奥さんと一緒にこれからも幸せに暮らしてほしい。
絶対そうであるべきと思っています。
4人全員が罪悪感や孤独を抱えて、言葉に出来なくて苦しんでいる。
全員が悲しくて哀れで優しい。
そんな4人に惹かれてまたわたしは劇場に行くのでしょう。
一度では分からなかったことが見えてきて、それからまた新たに分からなくなって延々思考ループ。
観終わった後は思考が止まるので特に考えないのですが、こうやって文字に起こそうと考えると涙が出てくる不思議な作品です。
もう一回ぐらい観れるかな？
次はどんなことを感じるんだろう。
追記)
そういえば、この同じ公演をソクジュンさんが観に来られてました。
通路側の席にわたしが座っていたので目の前をさーっと通って後ろの方の席につかれてました。
作品の為にヒゲを生やしているようですがかっこよくてドキドキ。
作品を観てどう感じたのか聞いてみたいな。
そして終演後には女神様でおなじみのカン・ジョンウさんも劇場にいらしていて、ジョンピョさんと帰っていきました。
あのお二人は仲良しなのでしょうか？
気になる！
