思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

170908 서편제 西便制 @BBCHホール

f:id:maayu64:20180324220924j:image

20:00

송화 ソンファ : 이자람 イ・ジャラム
동호 ドンホ : 박영수 パク・ヨンス
유봉 ユボン : 이정열 イ・ジョンヨル
어린 송화 子供ソンファ : 박예음 パク・イェウム
어린 동호 子供ドンホ : 박준우 パク・ジュヌ
동호모 ドンホ母 : 이은율 イ・ウニュル
김춘식 キム・チュンシク : 김태한 キム・テハン
미니 ミニー : 차엘리야 チャ・エリヤ
찰리 チャーリー : 윤선용 ユン・ソニョン
명창 : 심정완 シム・ジョンワン

 

***

 

再演が発表されてから楽しみにしていた西便制
そくさまがドンホで出演されるということも話題となっていたのですが、個人的に心惹かれるのはヨンスさんドンホでした。
なかなか韓国に行く機会が少なくなってしまったので、前みたいに一演目を何度も観ることができなくて(日本では何度も観てるけど…)、そくさまには申し訳ないと思いつつ直感で良さそうと思ったヨンスさんを選びました。

 

ヨンスさんはこの日がちょっこん。
なので、まだ感情のコントロールが難しかったのか、涙を流す場面も多くてずっと泣いていたような気がしました。
ヨンスさんドンホは表情がくるくると変わるので目が離せなくて、わたしはかなりドンホに感情移入しながら観ていました。
母への募る思いも父への反発も、それを包んでくれた姉への愛情も全部溢れ出ているようですごく分かりやすかったです。
どのシーンも個人的には好きだったのですが、特に最後の太鼓を打ち鳴らしながらソンファと心を通わせていくシーンは絶品。
あのシーンは名シーンですよね。
そこでのヨンスさんドンホの泣き笑いがとっても瑞々しくて、わたしは涙止まらずでした。

感情が溢れる分、ソンファが父といることを選んだ場面や、盲目になりひとりでいるソンファを探し続けて自暴自棄になる姿はツラくて、公演後にご挨拶されていたときに「思ってたよりもかなりドンホを演じることはしんどい」とおっしゃっていました。
この作品はどの役でもそうだと思いますが演じるのは大変そうですよね。
ほんとお疲れさまです。

 

そしてこの作品に欠かせないのがジャラムさん。
ジヨンさんも好きな俳優さんなのですが、この作品ではジャラムさんは譲れません。
一般人のわたしにはどうしてもユボンが追い求めている「ソリ」がドンホと同じように理解が難しくて、ユボンの行動が理解できないところもあるのですが、ジャラムさんのパンソリを聴くとこれこそがその「ソリ」なんだろうな、というのが分かる。
心からの叫びというか身体全体から発する魂みたいなものが「ソリ」なんだろうなと思うのです。
前回西便制を観たときにも終演後に放心状態になってしまったのですが、今回も素晴らしかったです。
こういう体験をさせてもらうことができて、ジャラムさんには感謝ですね。

 

ジョンヨルさんも個人的には好きな俳優さんなのですが、ユボンとしては少し情が現れすぎているのかもなーという印象。
ジョンヨルさんはもちろん素晴らしくて、あのお腹の底から響く声がすんごいかっこ良くて、子供に対する愛情が感じられて泣けてきたのですが、この作品においてはユボンが優しめであればあるほどなんとなくピリッとしなくなるような気がするのです。
そもそも、この西便制という作品自体がもっと重々しい作品だったと記憶していたのですが、今回演出が変わったのか音が変わったのか、なんとなく軽くなっている印象を受けました。
初演からわたしが観た2回目でも軽くなる傾向があったようで、それからさらにとなるとかなり変わってきているのかもしれませんね。
初演と2回目の再演時に変更した理由には興行的に難しかったのかという背景があるようですが、作品の伝えたいメッセージと興行、うまくバランスを取ることはやはり難しいのかな。
前回の記憶が曖昧なのではっきりとは言えないのですが…
個人的には重ための前回の方が好きだったのでその辺りは残念です。

あと変わっていたところというと、ロッカーを目指してバンド活動をするドンホですが、その時に歌う曲が変わりましたよね?

 

こういう文化的な作品をミュージカル化するって素敵だなぁと思うので、色んなものとの兼ね合いをつけつつ良い作品として残してほしいなと思います。
また観る機会があればいいな。