18:30
小林清 : 西尾友樹
小林悦子 : 佐藤みゆき
小林勉 : 岡本篤
越智武雄 : 林竜三
茨木実 : 日比野線
松尾和夫 : 浅井伸治
飯田修三 : 足立英
高田恵一 : 浦田大地
村上賢 : 栗原孝順
年老いた修三の声 : 高橋長英
脚本 : 古川健
演出 : 日澤雄介
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涙が止まらなくて大変だった。
今思い出しても胸がぎゅっとして涙が出そうになる、そんな大切な作品になりました。
劇団チョコレートケーキのファンになってまだ日が浅いので、わたしはそこまで多くの作品を観ているわけではないのですが、今までわたしが観た作品とは少しテイストが違う作品だったような気がします。
今まで観た作品は歴史に基づいた作品が多く、余計な解釈を加えずに受け手(観客)にバトンを渡すような作風なように感じていました。
今回の作品は、その真っ直ぐ見つめるような視点はそのままなのですが、60年代を生きた普通の人々の生活を描いているところがわたしには新鮮で、今わたしたちが生きている世界が出来上がるにはきっと清さんたちみたいな家族がたくさんいて、色んな想いで作り上げてきた日本という国があるんだなと改めて思わされました。
ほんと劇チョコの皆さんはいい作品を作られる。
ストーリーも演出も照明も役者さんも良かったのですが、とにかく西尾さんの清が素晴らしかった。
戦後を力強く生き抜き、戦争で子供が産めなくなった妻を愛し、仲間を愛する蚊帳工場の社長として力強くて男らしくて、すんごいかっこよかったです。
修三に対する愛情も泣けて泣けて仕方なくて、この作品の中で何度西尾さんに泣かされたことか。
薄々気がついてはいましたが、わたし、西尾さんの大ファンだということをこの作品で確信しました。笑
お兄さんを演じた劇団員の岡本さんもいい味出してるし、妻役の佐藤さんも強くて凛としていて良かったなぁ。
悦子さん、清さんの妻として満点です。言うことなし。
劇中では(前の)東京オリンピックの話題が出てきますが、きっと2020年を控えた今だからこその作品を作ったんだと思うし、2020年が過去になったときに世界はどうなるんだろう？と少し考えたりもしました。
蚊帳工場の行く末がどうなるのかなんて今では容易に想像がつくけど、その時期にはまったく想像できなかったわけで。
きっと色んなことが変わっていて想像もつかない世界になっているんだと思います。
そんな中でも忘れてはいけないものがある、とこの作品を観て思いました。
今生きていることを感謝しながら毎日を過ごせるようになりたいです。
