思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

160624 Tell Me On a Sunday サヨナラは日曜日に @新国立劇場 小劇場

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19:00

 

エマ : 濱田めぐみ

声 : 浦井健治

 

音楽 : アンドリュー・ロイド・ウェーバー

作詞 : ドン・ブラック

演出・翻訳 : 市川洋二郎

 

***

 

アンドリュー・ロイド・ウェーバーの曲に乗せて濱田めぐみさんが演じる1人ミュージカル、ということで大変興味深くて観に行くことにしました。
日本のミュージカル女優さんの中では一番の実力者だと個人的には思っていて、特に感情のこもった歌声が大好きなんです。
歌も超絶に上手いのに感情がビシバシ伝わってくるのでいつも鳥肌立ちっぱなしなめぐさん。
今回はエマという20代の女の子役でした。

 

ちょっとダディを彷彿とさせるような演出で、舞台上のトランクをめぐさんがあれこれ動かしながら場面が展開していきます。
背面やサイドに映写される絵も効果的に使いながら、1人ミュージカルだけど相手がいるかのように演じるめぐさんはさすがでした。
1人で最初から最後まで感情を込めて歌いっぱなしというのはとっても大変だろうな…とさすがの女優魂に感服です。

 

ただ、物語的に主人公にわたしはまったく共感できなくて、夢を追いかけて歩んでるはずなのになんだか恋愛体質な女性のお話になっていて疑問がいっぱい。
結局主題がどこにあるのか分からなくて混乱したまま、めぐさんが凄かったという感想しか抱けずに終わってしまいました。
不倫とかしちゃう女性のお話、やっぱり好きではないです。
でもこれはわたし個人の感想なので、実際に隣の方はポロポロ泣いてましたし、感情移入できる方にとってはとても満足度の高い公演だったんでしょうね。
90分ちょっとという短い作品でしたが、何度もわたしは意識を失いかけ、自分との闘いに必死でした。笑

 

終演後には演出家とめぐさんのトークショーがあって、この作品の出来上がる過程とか聞くことができて楽しかったです。
元々はロイド・ウェーバーの連曲集みたいな形で、コンサート形式で上演していることが多いようですね。
こんなに演じているバージョンは他にはない、と演出家さんがおっしゃってました。
日本で上演するに当たって、物語として見えるように色々付け加えたんだとか。
それがわたしには響かなかったのかなぁと少し思ったりしましたが、めぐさんは全身全霊をかけてエマちゃんを演じているそうで、達成感もあるけど疲労度もすごいそうです。

 

エマちゃんは至って普通の女の子なので、最初役作りをしているときにはどうもめぐさんは強くなりすぎちゃっていたようで、指摘されたって言ってました。
茶色い人とか緑の人とか出ちゃってますよ、と。笑
祖国を背負ったり魔法界(?)といった重ーいものを今までは背負ってきたんですもんね。
1人の女の子としてのめぐさんは確かに新鮮ではありました。

自分が適度に充実した仕事を持っていると、こういうお話に共感できなくなるのかな、と少し悲しくもなりましたが(笑)、毎日楽しく生活できることに感謝しなくては。

 

あっ、そういえば声だけの出演で浦井くん登場。
お隣の大劇場で演じている役とはまったく違うはっちゃけた声に会場爆笑。
浦井くんってやっぱりすごいですね。