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思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

160327 ETERNAL CHIKAMATSU -近松門左衛門『心中天網島』より- @シアターコクーン

Play Report Japan
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14:00
ハル : 深津絵里
アキ / おさん : 伊藤歩
ジロウ / 治兵衛 : 中島歩
ババア / ジジイ : 中嶋しゅう
イサオ / 孫右衛門 : 音尾琢真
太兵衛 / 男 : 入野自由 
トウゴ / 男 : 矢崎広
澤村國久
山岡弘征
朝山知彦
宮菜穂子
森川由樹

演出 : デイヴィッド・ルヴォー

***

一度観に行く予定にしていたのに体調を崩して行けず、チケットを無駄にしてしまってから何となく新たにチケットを取り直す気にならなかったのですが、観に行った方皆さんが絶賛されているのに感化され、千秋楽に滑り込んできました。

心中天網島のこともよく知らないという無知なわたしですが、すごく上手く作られているなぁというのがまずは思ったこと。
現在と過去が上手く絡み合い、女性たちの深い愛情と相手を想い合う心、さらには生きるってどういうことなのかを色々と考えさせられる作品でした。
ルヴォー演出だということで期待をしていたのですが、その期待通り情熱溢れる舞台で、特に1幕ラストのシーンでは背景が真紅に染まりものすごく美しくて息を呑みました。
ハルの過去や小春やおさんの想い、そしてラストシーンの雨までとても印象的で、これぞルヴォーといった演出だったのではないでしょうか。(あまり数観てませんが…)
1幕ラストと2幕の最後は本当に素敵で今でも忘れられません。

七之助さんは一度歌舞伎で観たことがあるのですが、現代劇に近い作品では初めて。
江戸時代の遊女を演じていますが、もう色っぽさが溢れまくっていてすごいですね。
普通の女性では到底太刀打ちできません。笑
美しさはもちろんなのでふが、特に1幕ラストにあったのは本来の心中天網島のラストシーンになるのかな?
あの治兵衛に喉を切られて心中するときのシーンがもの凄く印象的で、体幹と脚の力でゆっくりと後ろに倒れていく姿がスローモーションのように見え、歌舞伎役者の力量を見せつけられたようで本当に凄かったです。
ワンピース歌舞伎を観たときにも思いましたが、歌舞伎って動きも激しくてだいぶ力がいりますよね。
全然歌舞伎には詳しくないですが、男性にしか演じられないというのは伝統もありますが、その分技術的な面でも難しくなっているんでしょうね。
とにかく目の前で見せていただいて感動しました。
あとは最後の早替わり。
一瞬すぎて、しかもメイクまで変わっていて途中まで気がつかなかったわたし。
一体どうなってああなったのですか?!マジック?と気がついてからはだいぶ混乱しました。笑

深津さんはテレビ以外では初めて拝見しましたが、気丈に振る舞いながらもずっと心にある想いを秘めたままでいるハルを熱演されていらっしゃいました。
言葉も聴きやすいし、ある日突然自殺してしまった夫の苦しみに寄り添ってあげられなかったという後悔が後半は滲み出ていて、だからこそ小春を助けたいという気持ちに強く結びついたんだろうなと思わせてくれました。
またいつか舞台でお目に掛かれればいいなと思っています。
最後、雨の中で何を考えてる?と問われて、『明日のこと!』と答えるハルが愛おしく、小春との出会いを通じて前向きに進んでいけるんだろうなぁと、大好きなラストシーンになりました。

まぁ昔の話をベースにしているので何とも言えないですが、男というのはなんて身勝手で自己中心的なんだろうと、ちょっとイライラしてしまいます。笑
その分女たちが愛情と義理で包み込んで上手くいっているんですよね。
いつの世もそういう風にできていているんだろうと妙に納得した気持ちにもなりました。
わたしも明日のことを考えながら前向きに生きていきたいと思います。