思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

160127 手紙 @新国立劇場 小劇場

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19:00
武島直貴(弟):三浦涼介
武島剛志(兄):吉原光夫
由実子:北川理恵
祐輔:廣瀬大介
アツシ:和田雅成
コータ:岡本悠紀
社長:川口竜也
朝美:礒部花凜
上野哲也
五十嵐可絵
和田清香

原作:東野圭吾
脚本・作詞:高橋知伽江
演出:藤田俊太郎
作曲・音楽監督・作詞:深沢桂子

***

久々の遅刻。
狭い劇場なのに目立ってやだなと思っていたら、いつもと劇場の使い方が逆でびっくりしました。
危うく間違えて前から入って舞台に登場するところだった。笑
それにしても新国立劇場遠いです…

手紙は東野圭吾さんが学生時代に好きだったこともあり、原作読んだかな?と思っていたのですが、最後まで観ても記憶になかったので、結局読んでなかったようです。
でも家に本があるのはなぜだろう。

生活のために偶発的に殺人を起こしてしまった兄と、残されて現実に晒される弟。
加害者の家族とはきっとこうして苦しんで生きていかざるを得ないんだろうな、と妙に納得感が高かったです。
色々心に刺さる言葉は色々とあったのですが、弟直貴に現実は重くのしかかってくる中、それを見た川口さん演じる社長が、お前は差別されるんだ、そういうことを兄がしたんだ、と言う言葉が一番心に残っています。
フラットな目で見ることの難しさや、加害者がいれば被害者もいること、そのどちらにも家族がいること、どんな側面から見るかで全く捉え方が違ってくることを感じました。
読むのがつらくて本は全然進まないのですが、やっぱり原作がしっかりしていると心に響きますね。
最後刑務所で吉原さん演じる剛志が号泣する姿にわたしも号泣。
imagineも歌ってくれたらもっと泣けたと思います。
歌わなかったのはやっぱり大人の事情ですか?

題材としては新しいし、役者さんたちも悪くなかったと思うのですが、なんでミュージカルなんでしょうね?
ミュージカルファンとしてはあるまじきなんですが、なぜここで歌う?と思ってしまったところも多々ありました。
曲もあんまり好みではなかったですし、箱が動くセットもなんとなく観にくかったこともあり、ちょっとボーっとしてしまうところもありました。
同じ箱が動くセットというと、蜷川さんの海辺のカフカを思い出すのですが、あれは大きい劇場でダイナミックに動くことが新しかったし面白かったのですが、小劇場という狭い場所でセットをばんばん動かすというのは似合わないのかなぁ?と思ったりしました。
正直に言うと、この作品はストプレで観たかったというのが結論。
テーマとして重いし、それを軽くするためのミュージカルだったのかもしれませんが、わたしにはちょっと合わなかったかな?

「わたしを離さないで」で結構強烈な印象が残っている三浦くんも、ショーシャンクではちょっと微妙だったのですが、今回はとっても良かった。
吉原さんとの兄弟愛も良くて、こんな演技もするんだなぁというのも分かったので、お2人ともまた違う作品でもお目にかかりたいと思いました。
初演のオリジナルミュージカルで、自分の好みに合うものを探すってとっても難しいですね。