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タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

160115 MACBETH 〜The tragedy of Mr. and Mrs.Macbeth〜 @シアターX

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19:30
チョウソンハ
演出 : 西悟志

***

なんだこれは!すんごいおもしろかった。
2人マクベスっていったいどうなるの??と始まるまでドキドキしていましたが、ソンハさんと池田さんの繰り広げる舞台に目が釘付け。
演劇って色んなアプローチもあって、こういう世界もあるんだと感じさせてくれた作品となりました。

ソンハさんが今の成河という名前で俳優というお仕事をする上で、その原動力としてまたちょっと別の角度から本名で取り組んでいるこの番外公演。
演出の西さんは10年ぶりの演劇界復帰だそうで、無理やりソンハさんと池田さんが引っ張り出してきた形になったそうです。
こんな舞台を作れるのに身を引いちゃうなんてもったいない!!と心から思いますが、きっとな天才なりに思うことがあるのでしょうね。
またすぐ戻ってきてくれることを祈ります。

今回のマクベスは本当に目からウロコの演出がいっぱい。
まずは夫婦漫才の形で成河さんと池田さんが出てきて、今回の公演の趣旨やシェークスピアのうんちくなどを語っていたと思えば、その中でふと物語の中に入っていきわたしたちもそのまま誘われる。
気がついたらさっきまで漫才をしてたのが2人が演じるマクベスの世界なんですよね。
そこからまたふと現実に戻るように漫才に戻る。
それがまた自然でわたしたちには何の違和感もないんです。
そこがまたすごい。

2人ですべての役柄を演じるので声色や話し方を変えながら次々に登場人物が出てくるのですが、少し前にNIMAGAWAマクベスを観たばかりだったので、わたしの頭の中には次々にさとしさんやら鋼太郎さんが出てきて、目の前の演じている2人からどんどん情景が広がっていきました。
2人で演じきるだけですごいのに、観客に想像させる力もあるなんて。
マクベスに笑いの要素はまったくないと思っていたのですが、夫婦漫才の形を取ることによって笑いも生まれ、気楽に見れる形になっていたのもすごいなぁと思いました。

わたしが観に行った回には演劇関係者と思われる方もたくさんいらっしゃっていたのですが、シェークスピアの翻訳では有名な松岡和子先生が観に来ていらっしゃったようです。
それを舞台上からご紹介され、怒られたらどうしよう、かなり緊張する!とおっしゃっていましたね。
かなり形が変わっている舞台なのでそうおっしゃっていましたが、言葉自体は変わっていたとしても、マクベスがそのまま伝わってきたのでまったく問題ないのでは?とひとりで勝手に思ってました。
後日成河さんのブログを見るところによると、松岡先生も楽しんでいらっしゃったようで、シェークスピアといえば、というような方も認める作品だったんだなぁ、とわたしもちょっと嬉しくなりました。

成河さんは観るたびに色んな姿や可能性を魅せてくださるので本当に飽きません。
今年はミュージカルが続くようですが、そこではどんな姿が観られるのか今から楽しみです。
今回も楽しませてくださりありがとうございました!