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思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

アルヴィンの台詞からSOMLを考える

Korea Musical 翻訳
久々にレポ以外のものを上げる気になりました。
Twitterだと文章が長くなるのでここに書き記しておきます。
 
まだレポ上げられてないですが(もう完成はしてる)、ソウルで上演中のThe Story Of My Lifeにて、個人的にはすごく大事だと思っているアルヴィンの台詞があります。
結局のところアルヴィンは何も語らずトーマスの前から姿を消しますが、それをどうやって捉えたらいいのか自分の中で悩むところがあって、考えれば考えるほど分からなくなるんです。
ここに書いても解決するわけではなく、アルヴィンが言うように、結局はただ自分の頭の中にあるものがすべてなのだということに落ち着くのですが、自分の頭の整理の為に書いておきます。
以後、完全にネタバレになりますのでご注意を。
さらにこれはわたしの解釈ですので、違う可能性も大いにあると思います。
そのときはこんな考え方もあるんだなぁーとサラッと流していただければ幸いです。
 
***
 
まずお父さんの体調が悪くなってお店を引き継いだアルヴィンが言った一言。
 
僕は自分が思うようになったことなんてひとつもないんだ
 
これ、劇中ではさらっと言ってますが、アルヴィンのこれまでとその後のことを考えるとものすごく深い台詞です。
幼い頃に母親を亡くし、周囲とうまく馴染めなかったアルヴィンにとって、アルヴィンのいる世界はとても生きづらかったんでしょう。
それでもお父さんのこと、お店のこと、あとはトーマスのこと、全部がアルヴィンには大切で、やりたいことも封じ込め、言葉を色々と飲み込んでその世界を守ることで均衡を保ってきたような気がします。
だからほとんど初めてクリスマスにお店を手伝って欲しいとトーマスに頼んだときは、初めて不安な自分の気持ちをトーマスに打ち明けたのでは、とわたしは思っています。
だからこそ街へ誘われたときにはあんなに喜んで…
結局「タイミングが悪い」とトーマスには断られてしまう。
そのときのアルヴィンの(特にソクジュンさんアルヴィンの)哀しい全てを飲み込んだような表情が忘れられません。
この台詞はレポにも書いているので簡単にこれぐらいで。
 

あともうひとつ、どうしても気になるシーンがあって探していたら、韓国の方が上げてくださっていたのでその台詞をネットから拾ってきて翻訳しました。
”This Is It”の前の台詞。
机に2人で並んで座り、アルがトムに語りかけるシーンの台詞です。
 f:id:maayu64:20151213182128j:image

どこかで読んだんだけど

人間の頭はあれこれ全部覚えてる
瞬間瞬間 ディテールを全部だ 
全部貯蔵してるんだって
もちろん見てないものは貯蔵できないだろ?
 
お前は見れなかったじゃないか…
 
だからお前はずっと考えるしかないんだよ
 
なぜアルヴィンは一度も田舎から出なかったのか
なぜアルヴィンはこの本屋を売らなかったのか
なぜアルヴィンはトムを抱きしめたのか
僕が僕たちの関係に望んでいたことは何だったのか
あの夜橋でなにがあったのか
僕は飛び降りたのかどうか
ジョージペイリーが絶対来ない天使クラレンスを待っていたように
蝶々一羽でも北極の氷を溶かすことができると信じていた1人の子供が
どうしようもないクリスマスの日 凍てつく川に身を投げたのか
 
いや、全部必要ないんだ
これを全部 僕とお前でこれからどうやって書き綴っていこうか
 
結局答えはひとつだ
分からないんだよ トム
分からない
 
お前の頭の中の話は幾千にもあるんだトム
なんでここにない話を探すのさ?

  

もしかしたら何かの拍子に落ちてしまった事故かもしれない。
もしかしたら自分で飛び降りたのかもしれない。
結局のところ、アルヴィンに何があったのかはアルヴィンにしか分からない。

このお話はトムが新しい一歩を踏み出すための物語であり、これからもトムの中でアルが生き続けることで、また2人で新しい作品を作るための物語なのかも、とわたしは思うようになりました。
アルヴィンがトムソーヤの冒険をプレゼントしてトーマス・ケルビーの人生を方向付けたように、いなくなってもなおトーマスを導くのはアルヴィンなんだろうな。
それがトーマスの”The Story Of My Life”なんでしょう。
あの時ああしておけばということや、あの時気づいていればという後悔は何の意味もなく、自分の見たまま、現実とただ向き合っていく。
ヒーリングミュージカルって初めて見たときに、ん?ちょっと違うよな?と思っていたのですが、トーマス自身と、作品の中のトーマスを通して、立ち止まってしまった人たちの背中を押す、という意味のヒーリングミュージカルなのかもしれない、と今は思っています。

とにかく大好きな作品に変わりはないのでロングラン公演してほしいぐらいの気分ですが、そういうわけにもいかないので、限られた枠の中でできるだけ観に行きたいです。