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思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

150729 トロイラスとクレシダ @世田谷パブリックシアター

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19:00
トロイラス : 浦井健治
クレシダ : ソニン
ヘクター : 吉田栄作
ダイアミディーズ : 岡本健一
アキリーズ : 横田栄司
プライアム : 江守徹
パンダラス : 渡辺徹

***

シェイクスピアの問題作だというこの戯曲。
ストーリーも結構めちゃくちゃで、2幕になると『トロイラスとクレシダ』というよりも『王子ヘクター』という演題の方が正しいのでは?と心の中で思ってしまいましたが、なんだかすごい作品でした。
役者さんたちの熱演に引き上げられたような感じでしょうか。
浦井くんとソニンちゃんももちろんですが、蜷川シェイクスピアの常連である横田さんや、個人的にちょっとアクの強い役を演じさせたらとってもよく似合うと思っている岡本健一さん、そして何より吉田栄作さんがとってもかっこよかった。
実は途中まで吉田栄作さんが出ているということを全く知らなくて、やたらと素敵な人がいる!と思ったら吉田栄作さんでした。
また2幕のヘクターがかっこいいので、なおさら素敵に見えて少しファンになりそうでした。笑

実は前半ちょっと退屈で気がついたら半分ぐらい終わっていたので(え?)、もしかしたら大事な部分が見えていないのかもしれません。
結末は結局悲劇なのか喜劇なのかよく分からないままでしたが、人間の愚かさや人間の尊厳みたいなものが主題なのでしょうか。
ただ、クレシダの決断は愚かでとても人間らしいな、というのが正直な印象。
今の時代に置き換えてもクレシダのような決断をする人は多いだろうし、日本人としては純真さが善のような気風がありますが、それだけが全てではないですよね。
生きていくための手段としてクレシダがそう選らんだのなら、トロイラスとしては納得できないだろうけどそれは仕方がないのか、と思えました。
そう思わせてくれたソニンちゃんさすがです。

それと、舞台セットがとても凝っていて印象的でした。天井からテントの幕の様なものが張り巡らされていて、ギリシャ時代の戦場を表しているようでした。
それがトロイラスとクレシダのラブシーンになると降りてきて小さなテントになったり、戦闘シーンでもうまく表現できないのですが効果的に使われていました。
鵜山さんは二都物語のときにすごく印象的な演出をされる方なんだなと思ったこともあり、今回も作品全体をうまく引っ張りあげていたような気がしました。

色んな解釈があって、演出家や演じ手の意図がきちんと把握できるからかもしれませんが、日本の演劇もすごいなと思わされることが多いです。
自分にない視点ってとても参考になるしおもしろい。
それを受け身でダイレクトに感じられるのが演劇な気がして、少し気になるものがあれば観に行くようになってしまったような気がします。
キリがないし、平日夜は集中力が足りなくなることも多いのですが、色々と見極める力をつけてこれからも有意義な文化生活を送りたいです。