思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

150404 正しい教室 @PARCO劇場

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19:00
菊池真澄 : 井上芳雄
小西蘭 : 前田亜季
寺井新一郎 : 近藤正臣
不知火光 : 高橋努
水本康明 : 有川マコト
漆原恵子 : 小島聖
坂田健太 : 岩瀬亮

***

もしかしたらお初かもしれない芳雄さんのストプレ。
わたしが芳雄さんのことが好きになったのは実はトライアングルを観たときなのですが、あれも蓬莱さんの作品ですよね。
芳雄さんは出てはいませんでしたが、木の上の軍隊も以前観たことがあって、それもまたすごい舞台で、蓬莱さんの描かれる人間の強さや心の闇みたいなものの奥深さに考えさせられることが多く、今回も全く前情報はなかったのですがそんな感じなのかな?と覚悟して行きました。
全体的なテーマはとても重く、タイトルにある”正しい”とはいったいどういうことなのか、それを観客に投げ掛けるような舞台でした。
答えなんてない、というのが蓬莱さんの答えなのかな。
希望と絶望、その二つが色んな要素として絡み合っているような印象です。
最後のカレーライスシーンは秀逸でした。
観ているわたしも救われた気分になりました。

キャストの皆さんですが、演技がお上手な人ばかりでほんと安心して観れる作品でした。
さすが絶望に打ちひしがれる青年を演じさせたら右に出る者はいない俳優、井上芳雄せんぱい。
かつて委員長だった男、菊池を演じていましたが、後半にかけて心の闇が暴かれていく様子が壮絶でした。
嫌われたくない、好かれたいと思う気持ちは誰にでもあるものだけど、報われない気持ちは歪んで大きくなってしまうのですね。
どんどん猫背になって喉を絞るような、唸るような声で演じていて俳優なんだなぁと改めて思いました。(今更)

芳雄さんも良かったのですが、異質の存在感を放っていたのが過去の担任寺井役、近藤正臣さん。
ごちそうさん(ドラマ)でのゆうさんのお父さん、というイメージだったのですが、こんなに凄い人だったのですね。
少し屈折した寺井先生ですが、ある意味自分に正直で人間らしく先生という職業に向き合っている人なのではないかな?と思わせてくれました。
舞台上でのオーラが半端ないです。
おじ様好きの傾向は確かにありますが、こんなに守備範囲広かったのかと自分でも思うぐらい近藤正臣さんのオーラにクラクラしました。笑

女優さん陣の、鈴木砂羽さんも小島聖さんも前田亜季ちゃんも良かったな。
日本では上手い女優さんがたくさんいるのが嬉しい。

久々の骨太演劇、わたしにも答えはありませんが、教育って難しいなと思わされた作品でした。
決して学校だけでなく、会社でも社員教育はあるし子育てをすることになったらそれも教育だし、答えのないことだらけです。
教育の重要さ、大変さにも、これから前向きに向かっていきたいと思いました。