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思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

150118 쓰릴미 スリルミー @デミョン文化工場2館 ライブラリーホール

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15:00
나 私 : 강필석 カン・ピルソク
그 彼 : 김재범 キム・ジェボム
피아노 ピアノ : 오성민 オ・ソンミン

***

よくし、よくし!
この一言に尽きますね。
今までに観たことのないリチャードとネイスン、素晴らしいものを魅せてもらいました。

秋の銀河劇場スリルミ祭りでわたしのスリルミ欲がだいぶ満たされてしまい、テンションが低いままうりそくさまがキャスティングされたことで、決して前向きではなく臨んだ今回。
でもプレミア化するチケットを偶然ゲットしてしまったので手放すのは惜しいということで強行してきました。
今年は渡韓を減らしたいって言ったばっかりなのに。

でも、一番初めの仮釈放審議委員会のシーンで、そくさまの顔を観た瞬間に背すじがぞくっとして、その瞬間からあぁ来てよかったと思ってしまいました。
こういう想いをさせてくれるのでファンがやめられないのです。
54歳のそくネイスンはちょっと眩しそうに遠くを見ている。
それが一貫していて遠い日の彼に想いを馳せているようではっとさせられます。
語りも敢えて口調だとか声色だとかを変えているわけではないのですが、19歳のネイスンとは全く違うものに聞こえて、それはきっと表情だとか間の取り方だと思うのですが、ものすごくしっくりきて、わんびょっけ…!なのです。

演出は日本版を継承しつつも少しずつ変わっていて、2人とも初めて見るタイプですごいな、と正直に思いました。
特にジェボムさんが演じるリチャードは今まで観たどのタイプのリチャードとも違っていてビックリ。
ぼむリチャードは、いい意味で『普通の人』でした。
そしてその分もの凄く強がっていて『弱い人』だった。

ぼむリチャードは元々劣等感の塊で自信がない子供だったんじゃないかなと勝手な想像をしました。
頭は良いけど寂しくて友達はネイスンしかいない。
そんな自分を見せたくないが為に強がって自分は天才だと思い込んでいる。(もしくは思い込もうとしている)
ネイスンに対しても劣等感はあって、それでも負けたくないから大学入学を機に、ゲームだと言って一度側から離れたのではないかと思いました。
その後、自己顕示欲がどんどん偏った方向に進んでしまって、戻れないところまで行ってしまって起こったのがあの事件ですね。

ぼむリチャードは、意外だったのですが、喜怒哀楽が割とはっきりしていて、よく笑いよく喋ります。
でも、上手く言葉にできないのですが、ひとつひとつの表情だとか仕草だとかが哀しみを表している感じがして、笑っていても怒っていてもそれがまた全部哀しいと思わせるのです。
前半は完全にぼむリチャードの世界でグイグイと物語を引っ張っていくので、久しぶりにジェボムさんを観ましたが、独特の感性を持って演技をする凄い俳優さんだな、と改めて思わされました。

そんな彼のことを、分かっていて全部受け止めていているのがそくネイスン。
前半はさっきも言ったようにリチャードペースなのですが、いつの間にか気がつかない内に主導権が移っているのも凄かったです。
どこのシーンだったかはっきり思い出せないのですが、日本版にはない演出で、リチャードが取り乱しながら自分に言い聞かせるように「ケンチャナ…」とネイスンの肩に項垂れるシーンがあるのですね。
その時にそくネイスンは優しく頭を撫でて涙を拭いてあげるんです。
そんな弱い自分を見せるリチャードにもびっくりしましたが、ネイスンが慰める方に立つなんて今まで観たことがなくて、そのシーンにわたしはかなり衝撃を受けてしまいました。
脳裏に焼きついていて忘れられないぐらい。
もはやそくネイスンは彼の母親なんじゃないかと思うぐらいの包容力がある、とお友達とも話をしていたのですが、ぼむリチャードの心の許し方もまさにそんな風に見えました。
そんな関係性の2人だからこそ、前半は信頼関係みたいなものがとても強くて、破綻してからがより哀しかった。
ネイスンが契約書を交わしたのも犯罪に手を貸したのもその信頼関係ゆえだったのに、それを信じきれなかった彼はやっぱり愚かですよね。

そくネイスンが特に上手いと思ったのはWay Too FarとMy Glasses / Just Lay Lowのところ。
Way Too Farは舞台に背中を向け、誘拐の準備をする彼を見つめているのですが、その茫然とするネイスンの背中がもの凄く絶望を語っていて、わたしはその姿に目が釘付けでした。
my glassは、「眼鏡を落としたのはお前だ」と彼に言われ、歌いながらも表情と動きが固まるところ。
口は動いているのに固まるってもの凄い技術だと思いました。

日本版(まつこに)は勢いがあって巻き込まれて世界に入っていくような雰囲気がありましたが、そくぼむペア(ボムヨジョンペアと言うらしいですが呼びにくいのでこちらで)は技術と演技力の高さで一気に入った感じがありました。
あまりにも目が離せなくて凝視しすぎて、目が途中から霞んでくる経験をしたのは初めてです。笑
(狭い空間の中でスモーク焚きすぎのせいもある。)

もう二度とそくネイスンは観れないと思っていたので、本当に観れてよかったな。
心にしっかりと刻むことができたので貴重な経験として大事にしたいと思います。