思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

140608 ビッグ・フェラー @世田谷パブリックシアター

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13:00
ディヴィッド・ コステロ : 内野聖陽
マイケル・ドイル : 浦井健治
エリザベス・ライアン : 明星真由美
カレルマ : 町田マリー
トム・ビリー・コイル : 黒田大輔
フランク・マカードル : 小林勝也
ルエリ・オドリスコル : 成河

***

ずっと観に行きたくて、でもなかなか予定が合わずに迎えてしまった千秋楽。
この日も昼にずっと受け取れていなかった荷物が届くというので、ソワレがあればどんなにいいか…と心で泣いていました。
そしたらなんと!荷物が前倒しで午前中に届くというではないですか!ブラボー西濃運輸さん!
思い切って飛び出し、なんとかチケットを手配しギリギリ駆け込み(遅れたけど)観ることができました。

お話の内容からして楽しい話ではないとは分かっていたのですが、ソンハさん演じるルエリがとてもいい味を出していて、コミカルに演じることで前半の雰囲気を柔らかくしてくれていた気がします。
よしお先輩の盟友ソンハさん、一度観てみたいとずっと思っていて、今回このビッグフェラーを観たいと思ったのもストーリーはもちろんですが、ソンハさんが出るからだったんです。実は。
顔が好み、という訳ではないのですが、雰囲気とか絶対好きだろうなーと思っていて、まだ一回しか観ていないですがわたしの勘は間違っていなかったことを確信しました。
わたしのこの俳優さん好きかもしれないレーダーがだいぶ敏感に働くようになり性能が上がってきました。笑
ソンハさん、もっと色々な作品で観てみたい俳優さんです。
ルエリは言葉がちょっと訛っているのですが、NYにいるアメリカ人にとってはアイルランドの英語はああやって田舎っぽく訛って聞こえるのかな?と思いました。
アイルランドの人たちはまくし立てるように喋るそうなので、そういったところは意識されて役作りされてたみたいですね。
役作りが細かいー。

コステロ役の内野さんのオーラはやっぱり凄かった。
内野さんもテレビ以外で観るのは初めてなのかな?もしかして。
一番最初のシーンと終盤の演説シーンがとても印象的で、人々に語りかけながら自分と向き合って話しているような、そんな印象を受けました。
政治家ってそういうものなのでしょうか。
特にラストの演説は物語の核を握るだけあって、目が離せませんでした。
それにしてもあんなに一人で話続けられるってすごいなーとひとりで感心。

そしてマイケル役の浦井くん。
浦井くんの新しい一面を見たような気がします。
マイケルは真面目で一途なゆえに足を踏み入れてしまったのですね。
エリザベスがメキシコへ連れて行かれたときの演技が、切なかったけどとてもよかった。
三枚目(というかシャルル?笑)ではない浦井くんもいいですね。
少しアダムやエリックっぽいのかな?とも少し思いましたが。
色んな役ができるって素晴らしい。

あとはカレルマ役の町田さん(女性)の腹筋がかっこよすぎました。憧れます。
あんなに締めるには相当の努力をしているのだと思われます。
一気に尊敬。←そこで?

歴史を知らないと少し難しい話ではあったのですが、パンフレットにしっかりと記載してくれていてありがたかったです。
まるで歴史の教科書のようだったな。
パンフレット買っておいてよかった。

結末は決して明るくはなく、平和ってなんだろうとか、宗教って一体なんだろうとか考えさせられました。
信じていたものが崩れ落ちる瞬間ってどういう感じなんだろう。
世界の全てが背を向けてしまったら自分も同じように回れ右するしかないのだろうか。
誰か側にいてあげてほしいと思うけど、狂った歯車はもう元には戻らないのかな。
だから愛する人と出会って幸せに過ごしているルエリだけでも、せめて幸せでいて欲しいと願うばかり。

千秋楽にしか観れなかったので一度しか観れませんでしたが、再演があればまたぜひ観たい作品になりました。
素敵な作品との出会いに感謝。