思ったことを好きなだけ

タイトル通り記録用の超個人的ブログです。音楽・旅行が好き。

131214 나쁜자석 悪い磁石 @大学路アートワンシアター 1館

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19:00

고든 ゴードン : 송용진 ソン・ヨンジン
프레이저 フレイザー : 정문성 チョン・ムンソン
폴 ポール : 김종구 キム・ジョング
앨런 アーロン : 박정표 パク・ジョンピョ
 
***
 
いつか観てみたいと思っていた演劇、悪い磁石を観てきました。
とても美しくて寂しくて、終わったあとももの凄く余韻に残る作品で、まだ一度しか観ていませんが、大好きな作品になりました。
じわじわくるので、もうまた観たくて仕方ない。
 
日本版は『淋しいマグネット』としてDVDも発売されているので予習として観ていきましたが、言葉が分かるのに難しくて。笑
乏しい想像力で物語の主題を見つけようとしたのですが1回ではよく分からず。
でも韓国版を観てようやく納得できました。
日本版では一番重要なシーンがカットされているように思えて仕方ないのですがどうなんでしょう?
それとも韓国版とは主題が違ったのかな…
 
ゴードン(キルキル)役はソン・ヨンジンさん。
実はヨンジンさん舞台で初めて観たのですが(観てる気になっていたら実は観てなかった。笑)、演技派俳優さんらしく9歳・19歳・劇中劇のストーリーテラーと演じ分けていて素晴らしかったです。
特にストーリーテラーになると目の色がすっと変わって怖いぐらい。
いつも明るいイメージがあったのでそのギャップに驚きました。あんな表情もするんだー。
この日は風邪を引いていたそうでちょっと辛そうではありましたがイメージしていた通りのゴードンで個人的に嬉しかったです。
 
そして今回どうしても譲れなかったフレイザーはムンプことチョン・ムンソンさん!
トライアングル、パルレとここ最近続けてムンソンさんを選んで観てきましたが、あの声とあのなんとも言えない独特の雰囲気が大好きで、今回も磁石観るなら絶対ムンソンさんで、と初めから決めていました。
そんなわたしの期待を裏切ることなく素晴らしいフレイザーを見せてくださって大満足。
一番日本版と違うのはこのフレイザーなんじゃないかな?
イマイチ日本版だとフレイザー(名前違うけど)の心が見えなくてストーリー自体が分からなくなるんですよね。
ムンプは9歳の頃の純粋さ、19歳の混乱、29歳の虚無、そんなことを見せてくれたように感じました。
特に29歳のラストシーンはずっと手がプルプル震えていて、わたしの胸まで苦しくなってしまった。
 
アーロン役のジョンピョさんもよかったな。
少しおデブキャラなので、お腹をぷくっと膨らませるのですがその出方がすごくて観客爆笑。
ほんと風船みたいに出るんです!あれはびっくりしたな。
地元に残って明るく接しているアーロンですが、考えれば考えるほどこのアーロンが深くて思慮深い人物に思えて仕方ないんですよね。
地元に残っていたのも、機械を作ったのも、最後に告白したのも…
アーロンは償いたかったんだと思う。
そして全部分かっていたんだろうな、きっと。
ジョンピョさんアーロンからはそんなことを感じました。
 
ジョングさんポールはちょっと薄かったかな。
決して悪いわけではないのですが、あとの3人がかなり濃いのでバランスを取るためにそうしてるのかな?
ポールはデヒョンくんで観てみたい。
カーテンコールのときの写真をあるところから拾ったのですが、そのデヒョンくんの表情が素晴らしくてこれは観なければ…と思ってしまった次第です。
 
最後の場面の美しさは有名ですが、ほんとに美しくて観てるだけで涙がこぼれてきました。
原作の台本では散った花びらは種になるんだそう。
決してハッピーエンドではないんだけど、それを知ったときにちょっと救われた気になりました。
 
『9歳で出会い、19歳で愛し、29歳で僕の人生になった』
キャッチコピーまで美しい。
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