13:00
緑川夫人(黒蜥蜴) : 中谷美紀
明智小五郎 : 井上芳雄
岩瀬早苗 : 相楽樹
家政婦ひな : 朝海ひかる
岩瀬庄兵衛 : たかお鷹
雨宮順一 : 成河
演出 : デヴィッド・ルヴォー
***
続きを読む18:30
햄릿 ハムレット : 홍광호 ホン・グァンホ
클로디어스 クローディアス : 양준모 ヤン・ジュンモ
거드루드 ガードルード : 김선영 キム・ソニョン
오필리어 オフィーリア : 정재은 チョン・ジェウン
호레이쇼 ホレイショ : 최용민 チェ・ヨンミン
폴로니어스 ポローニアス : 최석준 チェ・ソクジュン
레어티스 レアティーズ : 김보강 キム・ボガン
로젠크랜츠 ローゼンクランツ : 윤성원 ユン・ソンウォン
길든스턴 ギルデンスターン : 최욱로 チェ・ウクロ
***
ハムレット好きとしては一度は観なければと思い、好みのキャストが揃う日を待っていました。
観るならこのキャスト!と心に決めていたので、期待を裏切らない素晴らしさで満足です。
孤独を抱えたハムレットをグァンホさん、悪人を邁進するクローディアスをジュンモさん、気高く息子への愛情深いガードルードをソニョンさんが演じていらっしゃり、物語がぐっと引き締まるような気がしました。
やっぱりみんな上手い!!
曲もいい曲だなぁと思うものが多く、ハムレットをはじめとして歌い上げる系の曲も多いので、歌うまさんたちが素晴らしく聴かせてくださるのでストレスフリーで耳が喜んでました。
内容はというと、ハムレットは色んなアレンジがあってどれが正解かというのがもはやわたしには分からないのですが、グァンホさんハムレットは狂気少なめ、オフィーリアとガードルードへの愛情強め、友達がいなくて孤独感が強い、そんなハムレットでした。
ジュンモさんクローディアスはもう王座とガードルードを手に入れるためにあらゆる策を講じて来たんであろう悪役、という風に見えたし、ソニョンさんガードルードは生き抜くためにクローディアスの手を取り、すべてを理解して息子を守ろうとしている母親でした。
ソニョンさんお久しぶりに拝見しましだか、ガードルードという役所というわけではなく、もう気高くて切なくて、『女王の帰還!』という感じでしたね。さすがです。
ソロ曲では若干ルーシー(ジキハイ)の気配を感じましたが、もうさすがにルーシーはやらないですよね。。
1幕はかなりサクサク進んでいくのですが、なぜかローゼンクランツとギルデンスターンがフォーカスされていて、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』を観たばかりのわたしにはなんだか生田斗真くんと菅田将暉くんが目に浮かんで、何だか楽しかったです。
あと墓守のシーンも前半のサクサクが嘘のようにしっかりあって、ヨリックもフューチャーされてたようでした。
これはガンウさんが演ってた演劇ハムレットの影響?
そんなことも考えながら観ているのが楽しくて、ハムレットの楽しみ方を改めて知ったような観劇となりました。
全体的にみると、シェイクスピアの言葉遊びががっつりカットされていて、シェイクスピアというよりはただのミュージカルだったなぁというのも印象的でした。
ミュージカルにしちゃうとやっぱり言葉の数が減るので難しいですよね。
印象的な台詞は入っていましたが、あの遠回しの婉曲表現がないとちょっと寂しいと思ってしまったのも事実。
残念ついでにもう一つ、今回のホレイショーの設定が先王の幼なじみ(ご学友?)で、ハムレット自身もソンセンニムと呼んでたんですよね。
個人的には孤独なハムレットが唯一心を許していて真実を伝える役目を託すのがホレイショーなので、そこはやっぱり親友にしてほしかったです。
ハムレットの孤独を強調するためなのか、何かしら意図があるんだと思いますが、影が薄くてその辺りもよく分からなかったのがモヤモヤとして残っています。
チェ・ヨンミンさん、演劇では結構印象的な演技をされる方なので演出なのかな?
ちょっと残念でした。
あ、あと(まだ出てくる笑)、フォーティンブラスがこの作品には全く出てこなかったのですがそれはなぜなんでしょう?
後に続く者として結構大切な気がするのですが、最期はアンサンブルさんたちもバタバタ倒れていって、フォーティンブラスならぬ、ホレイショー以外は全員死んじゃうの?という演出になっていたのもちょっと謎でした。
それから皆んな起き上がるので、それが"Alive"?
お前の中に生きている、的な?
最期がよく分からないなぁ、とお友達と話しながら芸術の殿堂からの帰り道をテクテク歩いていました。
色々と書きましたが、キャストに拘ったおかげで総じて良い観劇になったのでよかったです。
おまけに去年の秋にわざわざ観光してきたハムレットの舞台と言われている、クロンボー城をどうぞ。